1カブトガニ館飼育

 

生きている化石ともいわれる希少生物で、2億年前より姿を変えず生息しています。環境省のレッドデータブックには絶滅危惧種I類に分類されています。

外観はカブトガニの名前の由来といわれるように、丸い兜を背負ったカニといった姿という方が解りやすいのかもしれません。ここ伊万里では、はちがめと呼ばれそれを模した伊万里湾のキャラクター“ハチ丸君”も親しまれています。6月~8月にかけ伊万里市多々良海岸ではカブトガニの産卵を見ることができます。

カブトガニの脱皮

カブトガニの脱皮

カブトガニの成長

カブトガニの卵は直径3㎜程度の乳白色をしており、200~300個の卵塊状態で砂中にうみつけられます。発生の特徴としては、胚の状態で4回の脱皮がおこなわれることです。約30日で中が透けて見えてきます。この時期をカボチャ胚といいます。やがて、ほとんど幼生の形が出来た状態で卵膜の中でゆっくりと後ろ回りに回転をします。この時期を回転卵といい、その後、卵膜をやぶって、50日ほどでふ化をします。

ふ化した幼生は、1齢幼生といいますが、三葉虫に似ていることから三葉虫型幼生とも呼ばれます。1齢幼生は体調6㎜で9月下旬から10月上旬の大潮の前後の満潮時に砂を押し上げて海水中に出て、引き潮にのって干潟に移動し、干潟で越冬します。

越冬後の春から、脱皮成長をしていきます。脱皮するたびに、幼生の齢の数が増えていきます。1齢幼生が1回脱皮すると2齢幼生になります。脱皮は、前体部の前から抜け出てきます。脱皮後は、約1.2~1.3倍ほど大きくなります。幼生の色は干潟の泥とよく似た保護色で外敵に目立たないようになっています。全長6㎜の1齢幼生が、体長50~60㎝の成体になるまで何回脱皮し、何年かかるのか良く分かっていませんでしたが、研究者による長期飼育により卵から11年後に14回脱皮した個体が成体の雌になった例や、10年かって13回脱皮した個体が成体の雄になった例などが報告されています。また、その後の寿命については、まだよくわかっていません。

 

カブトガニ表 カブトガニ裏

 

幼生の海面浮遊

幼生の海面浮遊

カブトガニの生態

浜で孵化した幼生は波に乗って生育地域の干潟で成長します。干潟ではゴカイなど餌とします。また干潟の色と同化し身を隠しやすいということも幼生の育っていく環境としてはいいのでしょう。脱皮を15~17回し成体へとなります。あまり行動せず、干潟の泥の下へもぐりじっとしています。

成体となってからは水深のある海へ出てゆきます。6月~8月の大潮の夜、番となり浜へ卵を産みます。この地域に棲むノコギリガザミ(カニ)も産卵期がよく似ていて、生態はカニとよく似ていると思います。

1カブトガニ成長 2カブトガニつがい 3オス模型 4メス模型